戦う男 [保護した日]
メイサとの出会いはあまりにも突然で
しかも運命的だった。
保護してから約1ヶ月ののち素晴らしい里親さんが決まり、引き渡したその日…
またしても突然で運命的な出会いになるとは
思ってもみなかった。
午前中に里親さんがメイサを引き取られていった後
我が家のワンコを連れて病院に行った。
診療中の電話。
あとでかけ直すと息子だった。
「お母さん、猫拾った。」
…?
…?
…?
「なんでぇ~?」
という言葉しか出てこないくらい頭が真っ白になった。
聞くと友人の家に行く途中草むらでぐったりとして動かない仔猫を見つけ
連れ帰ったという。
本人は友人との約束があるので
クレートに入れて玄関に置いてあるからよろしく…と。
私は犬の保護団体で預かりなどのボランティアをしている。
普段は自分ちの子2ワンと保護犬1ワンの生活。
それが今の我が家はいろんな事情で2ワン+保護犬1ワン
+末期がんで余命1週間と宣告されなんと3週間以上生きている凄いわんこの4ワン。
メイサがいたので+1にゃん。
あきらかに定員オーバーの状態だった。
それが-1にゃんになり、寂しくともやれやれとホッとしていたまさにその時!
メイサのケージが空くのを待ってたかのように
彼はやってきた。
その子猫はクレートの中に手を差し出した私に
「シャー!!!」と言って思い切り威嚇したのだ!
「え?ぐったりとして動かなかったんじゃなかったの?」
びっくりするほど元気!
でも、猫かぜに罹ってるようで目やにが鼻まで塞いでいる。
温かいタオルで目やにを取り、身体を拭いた。
ノミチェックするが櫛には何も引っかからない。
ノミの糞もない状態だ。
入室OKが出たのでメイサのいたケージに入れる。
猫ミルクを飲ませ体重を測る。
442g。生後1ヶ月ほどなのか?
相変わらず目やにとくしゃみがあるもののとても元気。
ミルクのたびに挑むような目で見る。
「よし、君の名はジョーだ!」
何故ジョーかというと“明日のジョー”のジョーでもあるし
“オダギリジョー”のジョーでもある…(ただ単に好き)
メイサのように幸せな生活が出来るよう里親さんを探していこう!
それまでうちで楽しもうぜ!
よろしくね!ジョー!
「シャー!!!」